おうちで音楽の冒険を始めよう!J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア 全音ピアノライブラリーで家族と楽しむピアノ時間

おうち時間をただ過ごすだけでなく、何か新しい「冒険」に変えたいとお考えの皆さん、いらっしゃいませんか? もし、ご自宅に眠っているピアノがある、あるいは「いつかピアノを弾いてみたかった」という思いがあるなら、J.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」に挑戦してみるのはいかがでしょうか。

この楽譜は、ピアノ学習者にとって避けては通れない、そして深い音楽の世界へと誘ってくれる名著です。今回は、全音ピアノライブラリーから出版されている市田儀一郎先生編の「J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア」の魅力と、これがおうちでのピアノ時間をどのように豊かにしてくれるのかを、私の体験談を交えながらご紹介いたします。

ピアノ初心者から再開組まで!J.S.バッハインヴェンションとシンフォニアが選ばれる理由

バッハの「インヴェンションとシンフォニア」は、15曲の2声のインヴェンションと、15曲の3声のシンフォニア(またはシンフォニア)から構成される、ピアノ学習の古典中の古典です。 なぜこの楽譜が、長年にわたって多くのピアニストに愛され、教えられ続けているのでしょうか?

音楽的な基礎を培う:

  • 対位法の基礎: 二声や三声の独立したメロディーが織りなす構造を理解し、演奏することで、音楽的な耳と分析力を養えます。
  • 指の独立性: 各指が異なるメロディーを弾くため、指の独立性が驚くほど向上します。これは、他のどんな曲を弾く上でも非常に重要なスキルです。
  • 表現力の向上: 少ない音数ながら、豊かな表現が求められます。フレーズの作り方やダイナミクスを学ぶのに最適です。

特にゼンオンピアノライブラリーの市田儀一郎先生編は、丁寧な運指と解説がついており、独学で始める方や、昔ピアノを習っていて久しぶりに再開する大人の方にも大変おすすめです。楽譜とピアノ(電子ピアノでも十分楽しめます)さえあれば始められる手軽さも魅力ですね。

家族で音楽を楽しむ「おうち冒険」のアイデア

この「J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア」は、ただの練習曲集ではありません。ご家庭で音楽という「小さな冒険」を繰り広げるための素晴らしいツールになるはずです。

1. 大人の学び直し・新しい趣味として

昔ピアノを習っていたけれど中断してしまった、大人になってからピアノを始めてみたい、という方にぴったりです。 * 自分のペースで: 誰に急かされることもなく、ご自身のペースで一曲ずつじっくりと向き合えます。短い曲も多いので、毎日少しずつでも進める達成感が得られます。 * 脳トレ効果: 複雑な指の動きと楽譜の解読は、脳の活性化にもつながると感じています。集中力が高まり、日々のリフレッシュにもなりますよ。

2. お子さんと一緒に音楽を共有する

「子ども・家族と遊びたい大人」の皆さんに、こんな楽しみ方はいかがでしょうか? * 親が弾く姿を見せる: お子さんに強制するのではなく、お父さんやお母さんが楽しそうにピアノを弾いている姿を見せるだけでも、音楽への興味を育むきっかけになります。 * 発表会ごっこ: 親がインヴェンションを練習し、お子さんが知っている簡単な曲を弾いて、家族だけのミニ発表会を開くのも楽しい思い出になります。互いの演奏を聴き合うことで、自然と音楽的な感性が磨かれることでしょう。

家庭で気になるポイント

  • 対象年齢: 特に年齢制限はありませんが、ある程度ピアノの基礎を学んだ方、または音楽への興味と持続力がある中学生以上の方から大人向けだと感じます。
  • 遊ぶスペースの広さ: ピアノ(電子ピアノ含む)があれば、特別なスペースは必要ありません。通常の部屋で十分に楽しめます。
  • 安全性: 楽譜自体に安全性に関する特別な注意点はございません。
  • 片付けやすさ: 一般的な書籍サイズですので、本棚にすっきりと収納でき、片付けも簡単です。

他のバッハ楽譜との比較:ゼンオン版の魅力とは?

バッハのインヴェンションとシンフォニアは、多くの出版社から様々な版が出ています。代表的なものとゼンオン版(市田儀一郎編)を比較してみましょう。

版の名称 特徴 メリット デメリット
ゼンオン版 (市田儀一郎編) 丁寧な運指と詳細な解説が特徴。日本の学習者に合わせた編集。 独習者や再開組に優しい。比較的安価。 原典版ではないため、解釈に影響が出ることも。
ヘンレ版 (原典版) 作曲者の自筆譜に基づいた忠実な版。運指や解釈の指示が最小限。 作曲者の意図を深く探求できる。 高価。解説が少なく、独習にはハードルが高いことも。
春秋社版 (井口基成編など) 日本の著名なピアニストによる編集で、演奏上のヒントが豊富。 演奏者の視点からのアドバイスが得られる。 版によって運指や解釈が異なる場合がある。
音楽之友社 多くのピアニストや教育者が推奨する版の一つ。解説も充実。 広く普及しており、情報が得やすい。 ゼンオン版と比較して解説の詳しさが異なることも。

ゼンオン版は、特に「おうちでの音楽の冒険」を始める大人の方にとって、その手軽さと分かりやすさで優れた選択肢と言えるでしょう。市田先生の解説を読み進めることで、バッハの音楽の深遠さに触れることができます。

私が実際に使ってみた感想と変化

私は昔ピアノを習っていましたが、大人になってからはなかなか弾く機会がありませんでした。しかし、この「J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア」を手にしてから、おうちでの時間がより豊かに変化したと感じています。

楽譜を開き、インヴェンションの最初の数小節を弾き始めたとき、指がなかなか思うように動かないことに戸惑いましたが、市田先生の丁寧な運指と解説のおかげで、少しずつですが形になっていく喜びを味わっています。特に、二つの声部が絡み合いながら進むメロディーは、弾いていると心が落ち着き、日々の喧騒を忘れさせてくれるような体験です。

メリット

  • 達成感: 一曲弾き終えるごとに、大きな達成感が得られます。
  • 脳への刺激: 複雑な構造を理解しようとすることで、頭がすっきりとします。
  • 音楽的な深み: バッハの音楽は、何度弾いても新しい発見があり、飽きることがありません。
  • 家族との共有: 私が練習していると、子どもやパートナーが「いい音だね」「何の曲?」と声をかけてくれることがあり、それがまた練習の励みになっています。

デメリット

  • 難易度: 初心者の方には、最初は少し難しく感じるかもしれません。しかし、諦めずに市田先生の解説を参考にしながらゆっくり進めば、必ず弾けるようになります。
  • 継続性: 毎日少しずつでも続ける忍耐が必要ですが、その先には素晴らしい音楽の世界が待っています。

まとめ

J.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」は、単なるピアノの練習曲集ではありません。それは、おうち時間を充実させ、自己成長を促し、そして家族やパートナーと音楽を通じて繋がるための「小さな冒険の地図」です。

ゼンオンピアノライブラリーの市田儀一郎先生編は、その冒険の道のりを優しく導いてくれる一冊。雨の日や休日に、家で何をして過ごそうかと悩んだ時、ぜひこの楽譜を手に取って、指先から広がる豊かな音楽の世界に足を踏み入れてみてください。 きっと、想像以上に楽しく、心満たされる時間となることでしょう。